勉強

安全率・基準応力・許容応力について

安全率について 材料や構造物、機械を実際に使用する時に、どの程度の応力ならば安全に使用できるかを表す指標の一つとして安全率 (安全係数) が使われています。安全率は材料の試験によって求められる安全に使用できる応力だけでなく、材料のばらつきや試験…

ダランベールのパラドックス・逆理・背理について

ダランベールのパラドックス ダランベールのパラドックス (ダランベールの逆理、ダランベールの背理) とは完全流体中を一定速度で進行する物体や、一様な一定速度の流れの中におかれた物体は抵抗などの、はたらく力が 0 になるという逆理です。 例として円柱…

教師あり学習・教師なし学習・強化学習について

機械学習は教師あり学習、教師なし学習、強化学習の3つのカテゴリに分類することができます。 教師あり学習とは 教師あり学習 (Supervised Learning) の教師とはデータに付随する正解ラベルことをいいます。そのため、それぞれのデータ点にカテゴリラベルや…

翼の誘導抵抗について

翼の誘導抵抗 翼における誘導抵抗とは、有限幅の翼を過ぎる流れを考えたときに、後引き渦のために後流に下向きの流れが生じることで発生する抵抗のことです。 もう少し丁寧に誘導抵抗について考えます。 まず、実際の翼は有限な翼幅をもちます。そのため、翼…

やる気に関する知識(内発的動機づけ・外発的動機づけ・アンダーマイニング効果・エンハンシング効果)

内発的動機づけと外発的動機づけ 意欲ややる気について考える際には、内発的動機づけと外発的動機づけという心理学用語がよく出てきます。 内発的動機づけとは、活動そのものが活動の動機づけとなっている場合のことをいいます。これと対照的な用語が外発的…

反転授業のメリットとデメリット、その活用方法とは

反転授業とは? 一般的な授業の形態は、講義室では先生が黒板の前に立って講義を行い、学生はそれを聴いて学習します。そして、家では生徒が宿題として出された演習を通してアウトプットを行い学習します。 それに対して反転授業とは、家では講義の動画を見…

翼の平面形・矩形翼・楕円翼・テーパー翼・デルタ翼・後退翼・前進翼・斜め翼

翼の平面形 翼は翼型を連ねた形をしている。この主翼をコード長を含む面で射影した形(真上から見た形)を翼の平面形という。 翼の平面形は、飛行機の用途に応じて様々な形状があり、それぞれに特徴がある。 代表的なものを挙げていく。 矩形翼 胴体への取り付…

翼とよどみ点、翼まわりの循環、クッタの条件・ジューコフスキーの仮定

翼とよどみ点 ここでは翼を渦と結びつけて考えるということが行われます。 まず無限に長い翼幅をもつ翼が動く場合を考えます。 このとき、翼の前縁と翼の後縁に速度が0となるよどみ点が見られます。翼の後縁のよどみ点は翼の上面側に発生し、流れは後縁の下…

レイノルズ数、風洞実験と流体力学的相似

風洞実験と流体力学的相似 翼の性能を実験的に求めるためには、風洞実験が用いられます。 しかしながら、風洞実験で測定する対象が実物とは大きさの違う模型やモデルである場合があります。この場合、風洞実験によって得られた性能の結果と、実物の性能が一…

二次元翼と揚力・抗力・モーメント

二次元翼と揚力・抗力・モーメント 翼型は翼の断面形です。この翼型だけで翼の空力特性などを考える場合、この翼を二次元翼といいます。ちなみに翼型と翼の平面形をあわせて考える場合、その翼を三次元翼といいます。 翼型のコード(翼弦線)に対して、空気が…

翼型と揚力の関係

翼型と揚力の関係 翼の断面形のことを翼型といいます。 亜音速流中で使用される翼の翼型は、前縁は丸くなっており、後縁は尖って薄くなっており、全体的に反りがついている場合が多いです。 翼型のまわりを空気が流れると、翼の上面では流れが速くなり、翼の…

境界層と翼の性能への影響

境界層とは 境界層とは、物体近傍の、粘性の影響を無視できない狭い領域の速度の遅い層のことです。 空気には、小さいですが粘性があります。そのため、翼などの物体に空気が流れると、表面の速度は0になります。しかしながら、物体から少し離れた外側の流れ…

ベルヌーイの定理と揚力・ピトー管

ベルヌーイの定理 ベルヌーイの定理とは、流管の断面積が変化しても、すべての点で全圧は一定であり、動圧と静圧は互換性をもつというものです。 流体が動くことによって働く力を動圧といいます。例えば風に向かって歩くときに体に感じる力が動圧です。一方…

流れを表す流脈・流線・流跡

流れのようすを表すものとして、流脈、流線、流跡があります。非定常流の場合は、流脈、流線、流跡は別のものですが、低常流の場合は流脈、流線、流跡は一致します。一般的には流れのようすは流線で表すことが多いです。 流脈 流脈とは、同じ場所を通過した…

流れの分類について

気体や液体などの流体は、その性質によっていくつかの分類ができます。 一次元流・二次元流・三次元流 一次元流とは、流れに垂直な断面内において、圧力、密度、温度、速度などが一様な流れのことです。 管内の流れを扱う場合、この一次元流として考える場合…

合成樹脂系接着剤の種類と特徴

エポキシ樹脂系接着剤 エポキシ樹脂系接着剤は、主成分であるエポキシ樹脂にポリアミンやポリアミドなどの硬化剤を加えることで、化学反応によって硬化する接着剤である。多くの場合、主剤と硬化剤やA剤とB剤などの二液に分かれている状態で販売されている。…

NACA翼型の数字の意味について

NACA翼型について アメリカ航空諮問委員会(National Advisory Committee for Aeronautics):NACAによって開発された一連の翼型のことをNACA翼型やNACA翼といいます。 ちなみにNACAはアメリカ航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration):NASA…

基本的な複合材料の知識

基本的な複合材料の知識 複合材料は、ガラス繊維(G)、炭素繊維(C)、芳香族ポリアミド(アラミド)繊維(A)などの強度や剛性の高い繊維などを不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂で固めたものの総称である。FRP(fiber-reinforced plastics)ともいわれる。 複合…

精度と正確度について

精度と正確度について 作業において、よく「精度がいい」「精度が悪い」といった使い方をすると思いますが、厳密には「精度(precision)」と「正確度(accuracy)」もしくは「精度」と「真度」といった使い分けをする場合が多いです。 「正確度」とは「真値」に…

翼の平面形と翼幅、翼面積、翼弦、テーパー比、アスペクト比

翼の空気力学的な特性を考える際は、翼を3つの幾何学的な要素に分けて考える。 翼の平面形 翼の断面形 空間的配置 翼の平面形について 翼の平面形とは翼を真上から見たときの形状である。 その形により、矩形翼、テーパー翼、楕円翼、後退翼、デルタ翼などの…

航空機とその分類、揚力について

航空機とは 人が乗って、大気中を飛行する乗り物の総称が航空機である。 航空機は、大気中を浮き、前進する必要がある。そのために2つの力が必要である。 航空機が大気中に浮くためには、その重量を支える浮遊力が必要である。 航空機が大気中を前進するた…