反転授業とは?
一般的な授業の形態は、講義室では先生が黒板の前に立って講義を行い、学生はそれを聴いて学習します。そして、家では生徒が宿題として出された演習を通してアウトプットを行い学習します。
それに対して反転授業とは、家では講義の動画を見て学習を行い、講義室では生徒が演習を行い先生はアドバイスをしたり質問をしたりすることで、学習を進めていきます。
このように、学校での学習と家での学習が反転していることから、反転授業といわれています。反転授業は近年、動画などの撮影が簡単になったことや、パソコンやタブレット端末など動画を観る環境が普及したことによって注目されている方法です。
反転授業のメリット
反転授業のメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
・授業が動画であるためわからないところは繰り返し学習できる
・授業で演習に取り組むため、問題解決の能力を向上することができる
・演習中の先生の机間巡視などによって、先生が生徒の能力を把握できる
・授業を観ることができるため、教科書による予習よりも、生徒の理解が進む
反転授業のデメリット
一方で反転授業のデメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
・生徒が授業の動画を観るようにできる環境を整える必要がある
・生徒が授業の動画を観なかった場合は、効果が得られない
・授業を撮影し、動画として共有する作業が大変である
このデメリットのため、反転授業は効果が期待されているものの、実際はあまり普及していないようです。
反転授業は、プログラミングや製図など実習がメインになる講義で特に効果を発揮します。
実際に授業を自分で撮影するということは、大変だという時は、インターネット上のYouTubeなどで公開されている授業などを利用するという方法もあります。
反転授業と一般的な授業の間をとる方法として、授業で使うスライド資料や説明する内容を資料にして、共有しておくという方法もあります。また、インターネット上に公開されているスライド資料やwebサイトを活用することもできます。
また授業と演習を合わせるように、反転授業として事前に動画やスライド資料、webサイトなどで学習してもらい、教室ではその復習の授業からはじめて、演習に移るという流れも考えられます。
授業や講習会というと、教師や講師が生徒や受講者の前に立って、黒板に書きながら授業したり、プレゼンテーションソフトを使いながら授業する意外にも反転授業をはじめいろいろな手法があるので、授業や講習の内容に合わせて工夫していくとより良いものになると思います。