流れを表す流脈・流線・流跡

流れのようすを表すものとして、流脈、流線、流跡があります。非定常流の場合は、流脈、流線、流跡は別のものですが、低常流の場合は流脈、流線、流跡は一致します。一般的には流れのようすは流線で表すことが多いです。

流脈

流脈とは、同じ場所を通過した流体のある時刻におけるようすを表したものです。

例えば、煙突から吹き出した煙は流脈です。煙の粒子が風に乗って動くと考えると、煙はある時刻に煙突の先を通過した風のその後の位置を示し、全体として、そのようすを表します。

流れのようすを表す際に、流脈を利用して流れに着色することで、流れを可視化することもあります。

流線

流線とは、ある時刻における流れの速度方向に接するような線を指します。この線のことを包絡線といいます。また、ある時刻に流体内に曲線を引いたとき、任意の点における接線方向がその点における流体の速度方向に一致する場合その曲線のことを流線といいます。

流跡

流跡とは、ある流体粒子に着目したときに、ある時刻までの軌跡を描いたもののことをいいます。