合成樹脂系接着剤の種類と特徴

エポキシ樹脂系接着剤

エポキシ樹脂系接着剤は、主成分であるエポキシ樹脂にポリアミンやポリアミドなどの硬化剤を加えることで、化学反応によって硬化する接着剤である。多くの場合、主剤と硬化剤やA剤とB剤などの二液に分かれている状態で販売されている。

金属、ガラス、木材、プラスチック、陶磁器、コンクリートなどの各種の被着剤に対して使用できることが特徴である。

耐薬品性、耐熱性、耐水性に優れている。

シアノアクリレート系接着剤

シアノアクリレート系接着剤は瞬間接着剤ともいわれる接着剤である。

被着材の表面の微量な水と接触して瞬間的に硬化する。

金属、プラスチック、ゴムなどの接着に用いられるが、木材や紙などには適さない。

また比較的高価であり、耐水性には優れない。

酢酸ビニル樹脂系接着剤

酢酸ビニル樹脂系接着剤には、溶剤形とエマルジョン形の2種類がある。

溶剤形は、酢酸ビニル樹脂を主成分としてアルコールなので溶かしたものである。エマルジョン形は酢酸ビニル樹脂の乳剤を主体とした水性接着剤であり、非引火性である。

木材同士や木材とプラスチックの接合などに用いられる。安価で接着性は良いが、耐水性や耐候性、耐熱性などはあまり優れていない。

アクリル樹脂系接着剤

アクリル樹脂系接着剤にも、溶剤形とエマルジョン形の2種類がある。

接着力が強い、可塑性が大きい、耐候性に優れているなどの特徴がある。特に、繊維、皮革、ゴムなどの接着に適している。