荷重試験の準備と実施方法 2022年に鳥人間の社会人チームでスパーの荷重試験を実施しましたので、その時の方法をご紹介します。ダメな部分は反面教師にしていただければと思います。 実施場所は作業場前の駐車場で実施しました。実施方法は脚立を用意して、…
プリプレグを積層したスパーを自作窯の中に入れ、窯を閉じると、ジェットヒーターで中に暖かい空気を送り込んで加熱していきます。 まずはジェットヒーターに灯油を入れて、起動させます。そして、ヒーターを稼働させます。ジェットオンと呼んでいました。 …
プリプレグを焼くための自作窯を組み立てます。 設営 まずは設営です。これは主に窯の周りにブルーシートを張っていきます。特に広い屋外スペースだと風も強いので、そういった雨風の影響を少しでも受けにくくしていきます。 出典: 九州大学鳥人間チーム/作…
XFLR5のサイト www.xflr5.tech XFLR5についての日本語情報が載っているサイトja.osdn.net 主に自分用のメモです。
バギングが終わったら、スパーがバギングフィルムで包まれて、吸い口と呼んでいたホースがつながっている状態になっているはずです。 この真空引きでは、吸い口の先にホースを取り付けて、そのホースを真空ポンプに繋ぎます。 その状態で真空ポンプを起動さ…
安全率について 材料や構造物、機械を実際に使用する時に、どの程度の応力ならば安全に使用できるかを表す指標の一つとして安全率 (安全係数) が使われています。安全率は材料の試験によって求められる安全に使用できる応力だけでなく、材料のばらつきや試験…
ダランベールのパラドックス ダランベールのパラドックス (ダランベールの逆理、ダランベールの背理) とは完全流体中を一定速度で進行する物体や、一様な一定速度の流れの中におかれた物体は抵抗などの、はたらく力が 0 になるという逆理です。 例として円柱…
機械学習は教師あり学習、教師なし学習、強化学習の3つのカテゴリに分類することができます。 教師あり学習とは 教師あり学習 (Supervised Learning) の教師とはデータに付随する正解ラベルことをいいます。そのため、それぞれのデータ点にカテゴリラベルや…
翼の誘導抵抗 翼における誘導抵抗とは、有限幅の翼を過ぎる流れを考えたときに、後引き渦のために後流に下向きの流れが生じることで発生する抵抗のことです。 もう少し丁寧に誘導抵抗について考えます。 まず、実際の翼は有限な翼幅をもちます。そのため、翼…
内発的動機づけと外発的動機づけ 意欲ややる気について考える際には、内発的動機づけと外発的動機づけという心理学用語がよく出てきます。 内発的動機づけとは、活動そのものが活動の動機づけとなっている場合のことをいいます。これと対照的な用語が外発的…
反転授業とは? 一般的な授業の形態は、講義室では先生が黒板の前に立って講義を行い、学生はそれを聴いて学習します。そして、家では生徒が宿題として出された演習を通してアウトプットを行い学習します。 それに対して反転授業とは、家では講義の動画を見…
翼の平面形 翼は翼型を連ねた形をしている。この主翼をコード長を含む面で射影した形(真上から見た形)を翼の平面形という。 翼の平面形は、飛行機の用途に応じて様々な形状があり、それぞれに特徴がある。 代表的なものを挙げていく。 矩形翼 胴体への取り付…
翼とよどみ点 ここでは翼を渦と結びつけて考えるということが行われます。 まず無限に長い翼幅をもつ翼が動く場合を考えます。 このとき、翼の前縁と翼の後縁に速度が0となるよどみ点が見られます。翼の後縁のよどみ点は翼の上面側に発生し、流れは後縁の下…
風洞実験と流体力学的相似 翼の性能を実験的に求めるためには、風洞実験が用いられます。 しかしながら、風洞実験で測定する対象が実物とは大きさの違う模型やモデルである場合があります。この場合、風洞実験によって得られた性能の結果と、実物の性能が一…
二次元翼と揚力・抗力・モーメント 翼型は翼の断面形です。この翼型だけで翼の空力特性などを考える場合、この翼を二次元翼といいます。ちなみに翼型と翼の平面形をあわせて考える場合、その翼を三次元翼といいます。 翼型のコード(翼弦線)に対して、空気が…
翼型と揚力の関係 翼の断面形のことを翼型といいます。 亜音速流中で使用される翼の翼型は、前縁は丸くなっており、後縁は尖って薄くなっており、全体的に反りがついている場合が多いです。 翼型のまわりを空気が流れると、翼の上面では流れが速くなり、翼の…
境界層とは 境界層とは、物体近傍の、粘性の影響を無視できない狭い領域の速度の遅い層のことです。 空気には、小さいですが粘性があります。そのため、翼などの物体に空気が流れると、表面の速度は0になります。しかしながら、物体から少し離れた外側の流れ…
ピンク石鹸について 例えば機械の油汚れがなかなか落ちないってときありませんか? 他にもあってはならないことですが、事故でエポキシ接着剤が手についてしまったなんて経験ありませんか? こういう汚れは普通の石鹸で頑張っても、なかなか落ちないときがあ…
ベルヌーイの定理 ベルヌーイの定理とは、流管の断面積が変化しても、すべての点で全圧は一定であり、動圧と静圧は互換性をもつというものです。 流体が動くことによって働く力を動圧といいます。例えば風に向かって歩くときに体に感じる力が動圧です。一方…
流れのようすを表すものとして、流脈、流線、流跡があります。非定常流の場合は、流脈、流線、流跡は別のものですが、低常流の場合は流脈、流線、流跡は一致します。一般的には流れのようすは流線で表すことが多いです。 流脈 流脈とは、同じ場所を通過した…
気体や液体などの流体は、その性質によっていくつかの分類ができます。 一次元流・二次元流・三次元流 一次元流とは、流れに垂直な断面内において、圧力、密度、温度、速度などが一様な流れのことです。 管内の流れを扱う場合、この一次元流として考える場合…
エポキシ樹脂系接着剤 エポキシ樹脂系接着剤は、主成分であるエポキシ樹脂にポリアミンやポリアミドなどの硬化剤を加えることで、化学反応によって硬化する接着剤である。多くの場合、主剤と硬化剤やA剤とB剤などの二液に分かれている状態で販売されている。…
真空バギングについて 楕円に巻き付けたバギングフィルムと外側の筒状のバギングフィルムによってプリプレグが挟まれた状態で、バギングフィルムの中の空気を抜いて真空にすることで真空バギングを行いました。 出典:九州大学鳥人間チーム/作業日記/2016年度…
バギングフィルムの巻き付けについて この後のバギングのために、バギングフィルムをスパーの外側から巻いていきました。 まずバギングフィルムをバギングするスパーの長さ+両側に50 cm程度の長さを準備しました。両側の長さは余裕をもたせることで、バギン…
NACA翼型について アメリカ航空諮問委員会(National Advisory Committee for Aeronautics):NACAによって開発された一連の翼型のことをNACA翼型やNACA翼といいます。 ちなみにNACAはアメリカ航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration):NASA…
樹脂吸収材(ふとん)の巻き付けについて プリプレグを加熱した際に、過剰なエポキシ樹脂を吸収するために、離型布の外側にドミット芯を巻き付けていました。このドミット芯のことを"ふとん"や"おふとん"と呼んでいました。 出典:九州大学鳥人間チーム/作業…
離型布の巻き付けについて マンドレルにプリプレグの積層が終わった後は、離型布を巻き付けました。 この後の工程で、この離型布の外側にプリプレグの余分なエポキシ樹脂を吸収する素材を巻き付けます。そのため、ここではフィルムよりも樹脂を通しやすい布…
銀テープの貼り付けについて マンドレル(楕円)には0度、90度、180度、270度の部分に線を書いていました。 しかし、プリプレグを積層した後の焼きの工程で、このマンドレルは熱により縮んでしまいます。そうすると、マンドレルに書いてあった線の位置が分か…
プリプレグの積層の準備 プリプレグを積層する前に、プリプレグカットの時と同様に床にフィルムを敷いておきました。これにより、床のゴミなどがプリプレグに付着しないようにしていました。 また、使う道具は全てエタノールとキムワイプを使って脱脂して使…
離型フィルム貼りについて マンドレルに、プリプレグを真空パックにするためのバギングフィルムを貼り終わった後は、離型フィルムを貼っていきました。 離型フィルムは、プリプレグを加熱して硬化させた後でも、マンドレル(バギングフィルム)にエポキシ樹…