精度と正確度について

精度と正確度について

作業において、よく「精度がいい」「精度が悪い」といった使い方をすると思いますが、厳密には「精度(precision)」と「正確度(accuracy)」もしくは「精度」と「真度」といった使い分けをする場合が多いです。

「正確度」とは「真値」にどれだけ近い値であるかの尺度のことです。

「精度」とは複数回の測定でのばらつきの尺度となります。

言葉で説明するより例を使ったほうがわかりやすいと思うのでよくあるダーツを使った例を示します。

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黒丸がダーツがあたった位置だと思ってください。

黒丸が中央に近いほど、正確度が良く、全ての黒丸の位置が近いほど、精度が良いとなります。

 リブ付で例えるなら、正確度が良いというのは設計値により近いところでリブ付ができている、精度が良いというのはつけている何枚ものリブが同じ高さでついているといったところでしょうか。

系統誤差と偶然誤差について

誤差にも「系統誤差」と「偶然誤差」があります。ここでいう誤差とは、測定をしたときの真の値とのズレという意味で使ってます。

「系統誤差」というのは、なにか原因があって起こる系統的な誤差のことをいいます。例えば、定規の目盛りがずれているために、測った値がもつ誤差とか、使った式が正確じゃなかったための誤差はこちらに含まれます。

またこの系統誤差は原因がちゃんとわかれば、ある程度は補正ができる誤差です。

「偶然誤差」というのは、測定の度に偶然によって起こる誤差のことをいいます。究極的には現象のゆらぎのことを示すので、完全に取り去ることは不可能と考えられています。

リブ付で例えるなら、リブについている糸が空気の流れでわずかに動いたり、見る人によって結果が違うなどはこちらに入ると思います。

 

別に作業においてこういった言葉を使い分けたりする必要はないと思っていますが、考え方は参考になるところが多いので是非、知っていてほしいと思っている次第です。