バギングが終わったら、スパーがバギングフィルムで包まれて、吸い口と呼んでいたホースがつながっている状態になっているはずです。
この真空引きでは、吸い口の先にホースを取り付けて、そのホースを真空ポンプに繋ぎます。
その状態で真空ポンプを起動させて、バギングフィルム内の空気を抜いていきます。これを真空引きと呼んでいました。
最初は、窯に持っていく前に一本ずつ真空引きして、空気漏れがないか確認していきます。
この真空ポンプで空気を抜いていくときに、フィルムに"しわ(or"ひだ)を作らないとフィルムが裂けると教わった気がします。私は実際にその光景を見たわけではありませんが。
真空に引いていくと、バギングフィルムや両面テープの外側にシリコン(シリコンシーラント)を塗ったところに"穴"がなければ、順調に真空ポンプについている気圧計の値が下がっていきます。
ところが、特にバギングフィルムを両面テープで張り付けて、シリコンを塗った箇所に穴(or 両面テープ間の隙間(しわ))があると、途中で気圧計の値(針の動き)が止まります。
そのときは、どこかから空気が入っていないか確認していきます。よくやっていてのは耳を澄まして、シューというような空気が入っている音がしないか確認する方法です。
スパーが空気漏れが無く真空引きできることが確認できたら、一旦真空ポンプを止めて、中に空気を入れておきます。
この状態で、(だいたい屋外に設営している)窯へスパーを運びます。
最後にそのときに焼く全てのスパーや台座などが真空ポンプに繋がった状態で、真空ポンプを起動させて、真空引きをして、空気漏れが無ければ真空引き終了です。
もちろん、スパーを焼いてる最中は真空引きは行い続けたままです。
QX-16くらいの作業の記憶で書いているので、おそらく今はバギングに両面テープが使われていなかったり、いろいろ変わっていると思います。
顔が写っている写真は、モザイク加工をさせていただきました。